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【戦後80年】大田原で戦争の記憶伝える企画展 市内にあった軍事施設の資料、手記を公開(25/08/17)


戦後80年の節目の今年、戦争の記憶を次の世代につなごうと、栃木県内各地で企画展が行われています。大田原市ではかつて市内にあった軍事施設の資料や、戦争の経験者から寄せられた手記などが公開されています。

展示品のひとつの、「出征旗」と呼ばれる旗です。

戦地に向かう兵士の幸運などを祈って作られたもので、国に忠誠を尽くすことを意味した「尽忠報国」という勇ましい言葉の下には、たくさんの寄せ書きと「御元気にね」というメッセージが記されています。

大田原市の那須与一伝承館で行われている「終戦80年記念展」では、市民らが保管してきた資料などを中心に、約110点が展示されています。

市内にはかつて旧日本陸軍が訓練を行っていた演習場や飛行場、それに戦闘機の一部を製造する工場がありました。このように飛行場での訓練の様子を写した1枚や、地元の人が神社に奉納したとされる偵察機のものと見られるプロペラが、現代に生きる私たちに戦争の歴史としてそれを伝えています。

展示は、次の世代に記憶を受け継ぐことをテーマに構成されています。

戦争を経験した人の話を直接聞く機会が少なくなる中、企画展では戦争を体験した人やその家族から初めて寄せられた手記が複数公開されています。終戦から80年を迎え、記憶を繋いでいく重要性がより一層求められています。

大田原市那須与一伝承館の重藤智彬学芸員は「なぜ戦争をしてはいけないのか、考えるきっかけにしてもらえれば」と話しました。

企画展は、9月28日まで開かれています。

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