番組案内
[放 送]6月21日(日) 19:00〜19:55
三重は、からくりや山車、漁師文化、信仰など豊かな伝統に支えられた祭りの盛んな地域です。過疎化やコロナ禍を経て、継承に困難を抱える状況の中で観光資源やコミュニティ再生の場として新たな意味も生まれています。2026年、三重県誕生150周年と伊勢志摩国立公園指定80周年を迎える今、祭りを通して三重の現在を見つめます。祭りは神事から始まり、時代を超えて装飾や芸術性を獲得し、産業や地域が生んだフェスティバルも加わりました。儀礼とエンターテインメントを併せ持つ現代の祭りは、どんな機能を果たしているのか。観光ガイドにない、知られざる祭りの世界へと誘います。
第2話 ヤーヤ祭りの“提灯”
三重県尾鷲市に春を告げる「ヤーヤ祭り」は、約400年の歴史を誇る勇壮な祭りです。その象徴のひとつが、夜の町を彩る無数の「提灯」。それは単なる灯りではなく、氏子一人ひとりの誇りと祈りを映し出す存在です。本番組は、この祭りに込められた美と意味を掘り下げていきます。祭りでは十八の町が五つの組に分かれ、「やあ、やあ。我こそは…」という掛け声とともに練り歩き、激しいぶつかり合いを繰り広げます。その中で提灯は、各組、各町のアイデンティティを示す重要な役割を担っています。番組の主役となるのは、十八町の中で最も小さな町・知古町(じろこまち)。今年のヤーヤ祭りで「二番祷」を務めるこの町の人々に密着します。少子高齢化が進むなか、限られた人数で伝統を守り抜こうとする知古町。提灯を受け継ぎ、祭りの日に向けて準備を重ねる──そのひとつひとつの営みに、町の切実な思いが込められています。夜空に浮かび上がる幻想的な提灯の光景とともに、伝統を次の世代へつなごうと必死に向き合う人々の姿を描くドキュメンタリーです。
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