番組案内
◆放送 9月5日(土)19:00〜19:55
朱塗りの大杯に、熱燗がなみなみと注がれる。羽織袴の男たちが、夏のさなかに御神酒を飲み干していく。杯を傾けるたびに、祈りも、土地の記憶も、人から人へと渡されていく。
「御神酒頂戴式」。
益子祇園祭の中で行われるこの儀式は、関東三大奇祭のひとつに数えられる。しかし、その異様さの奥にあるのは、切実なまでにまっすぐな、人々の祈りだ。
益子祇園祭の始まりは、今から300年以上前。疫病によって人の命が失われ、害虫によって作物が傷ついた宝永の時代。願ったのは、実りある1年と、家族が健やかに暮らせる日々。それは時代が変わっても、変わることのない祈りだった。
祭り最終日には夜の町へ6つの屋台が繰り出す。囃子の音に導かれるように多くの町民が集い、「御上覧」の熱気のなかで、益子の町がひとつになっていく。
この夏、祭りに生きる人々と、300年を超えて受け継がれてきた祈りの姿を見つめる。
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