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下野市の水道水から目標値に近い「PFAS」検出 

下野市は29日、臨時の記者会見を開き、全国各地の水道水から検出され一部の物質に発がん性が指摘されている有機フッ素化合物の「PFAS」について、市内の一部の区域から国が定める暫定の目標値に近い濃度が検出されたと発表しました。

「PFAS」は人工的に作られた有機フッ素化合物で、水や油をはじくという性質があることから防水スプレーやフライパンのコーティングなどさまざまな生活用品に使われてきました。(現在国内での製造禁止)

しかし自然に分解されにくく体に蓄積されやすい特徴があります。

そこで国は、「健康に悪影響が生じないと考えられる水準」として、発がん性が指摘されている「PFOS」と「PFOA」の2つの物質の合計の濃度を水道水1リットルあたり50ナノグラムとする暫定目標値を設定しています。

この濃度について下野市が1月に水質検査を行ったところ、旧石橋町の北側にあたる区域の水道水から1リットルあたり48ナノグラムと、目標値の50ナノグラムに近い濃度が検出されました。

市によりますと、検査を行った県内の水道水で最も高い濃度だということです。

市では、「直ちに健康被害を及ぼすものではない」としながらも、対策として水質検査の頻度を高めるほか、配水場に活性炭を活用した浄化施設の設置を目指すということです。

また今回の結果を受けて、対象の区域では現在、再び水質検査を行っているということで、2月3日に出る結果が目標値を上回っていた場合は、ホームページやチラシで市民に知らせ、区域内の5カ所に臨時の給水所を設置するとしています。

一方、地下水については、宇都宮市の井戸から目標値を超えた濃度が検出されたことから、隣接する下野市でも水質検査が行われました。

検査では上古山と下古山地域にある7つの井戸が対象となり、そのうち1つの井戸で1リットルあたり66ナノグラムと目標値を超えて検出されました。

地下水が暫定の目標値を超えたのは宇都宮市と真岡市に次いで県内で3例目です。
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