×
Menu
とちテレHOME

栃木の今が分かる!!NEWS 栃木の今が分かる!!NEWS

県内ニュース

クマに襲われ35針縫った男性が恐怖を語る 「出血が止まらなかった」 那須塩原 

那須塩原市でクマに人が襲われけがをする被害が1週間で立て続けに3件ありました。

最初の被害は、山から離れた住宅地であり、頭に大けがをして入院していた男性がその時の恐怖を語りました。

右耳の後ろから、後頭部にかけてまだ治療中の痛々しい傷。農業を営む73歳の男性は6月30日の朝、クマに襲われ35針を縫う裂傷を負いました。

男性は、那須塩原市埼玉の自宅近くの田んぼでクマを発見しそれを知らせるため、500メートルほど離れた自治会長の家を訪れるとその直後の事でした。

2人でクマを確認しに田んぼに戻ろうとしたところ、クマは、すぐそばまで移動していたのです。

現場は、商業施設や小学校が近くにある山や森からは離れた場所でした。

男性は2日間入院し、幸い他にけがをしたところはありませんでしたがあの時の、恐怖は消えることはありません。

警察や那須塩原市のまとめでは、男性がクマに襲われた6月30日を起点にこの1週間で、クマに襲われる被害が3件あり、目撃情報や侵入したと見られる痕跡は少なくとも10地点でありました。

2日には、最初に男性が襲われた住宅地から北に2キロほどの黒磯北中学校の校庭で、クマのフンのようなものが見つかりました。

山間の塩原地区では、6日に1日で2件、クマに襲われる被害があり、高齢の男性がそれぞれ尻に軽いけがと頭や腕に大けがをしました。

取材を進めていくと、最近、この地区でクマに人が襲われたのはこの2件だけではありませんでした。

君島勲二さんは6月27日に、コグマ2頭を連れた母グマと鉢合わせ、突進されました。

杖で必死に抵抗したためクマは逃げていきましたが60年以上山に入ってきた中で襲われたのは初めてのことでした。
 
山が近いこの地区ではクマが目撃されることはさほど、珍しいことではありませんが、短期間に複数回、人が襲われるのは今までにありませんでした。

こちらの映像は6月9日に撮影されたものです。

映像を提供してくれた周辺の見回り活動を行っている男性の話では、人の生活から出た生ごみやペットのエサ、それに養蜂用の巣箱などがあれば本来警戒心が強いクマであってもそれに釣られて、人里に降りてくることは十分に考えられるということです。

那須塩原市では、被害があった市街地周辺で登下校の安全を確保するため市の建設業協会に依頼してパトロールを行っています。

パトロールは、当面の間行う予定で警戒は続いています。
画像1