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【特集】栃木県子ども総合科学館リニューアル(後編)「高精細プラネタリウムに注目!科学にときめく」

10月3日、1年9カ月ぶりにリニューアルオープンされる栃木県子ども総合科学館の特集の「後編」です。最も注目される高精細のプラネタリウムは国内でまだ3例目の機種を導入し、10億個の星で天の川を映し出します。また社会問題を考える展示や地元企業とのコラボレーションなど新たな取り組みを行う一方、これまでの歴史も大切にしながら「未来」を目指します。

リニューアルオープンを1カ月後に控えた9月3日、報道陣向けに施設が公開されました。

形は変わらなくても中身は大変身した科学館…。こちらの「環境ゾーン」では地球環境のメカニズムについて学べるよう、CO2の発生源とそれを吸収する森林のバランスをシーソー型の装置で体験できたり、CGの大型映像で水の循環を解説するシンボル展示などを見たりできます。

(室岡久男副館長)「環境ゾーンのシンボル展示、水の循環を紹介する『ウォーターサイクル』です。水蒸気になった気持ちで手を振り上げると、海の水が蒸発していきます。そうすると大気中に雲ができ、その中の水の粒を集めると雨になる。雨が降り始めると山を伝って川が流れます。川をがんばって描いて行くと…海につながる。これでひとめぐり。水になった気分で地球を循環する体験ができます」

科学館ではこうした社会的な課題を感じてもらうための展示も数多く取り入れていて、こちらはスペースデブリ、使用済みとなったり故障した人工衛星などいわゆる「宇宙ゴミ」を取り除く作業を体験できるゲーム。

また、体の動きに対応する「モーションピクチャー」の技術を使い、車いすの人や親子など年代の違う人でも参加できるCGによるかけっこのアトラクションなどもあります。

AIを活用する「くらしのゾーン」のシンボル展示の「ひらめきスタジオ」。花火や瞬間接着剤、電話や電子レンジなどの発明がどうして生まれたか考え、紙にひらめいたアイディアを書くとAIが絵を認識してスクリーンに投影します。

(山村哲生さん)「今回のリニューアルでは、いわゆる学問的な難しいところは少なめで、どちらかというと感覚的な楽しいものに触れてもらおうというねらいがあります。小さなお子さんなどもターゲットにしているところがあるので、親子で入ってきてみんなで楽しくやっているうちに興味があることを見つけられたり、家族全員で楽しむ施設になればいいなと思います」

今回、一新された全天周デジタル映像の「プラネタリウム」。およそ6億円をかけて10億個の星で天の川を映し出す世界最高級の性能の設備に変わりました。国内ではまだ大阪と神奈川の施設にしか導入されておらず、圧倒的に美しい星の瞬きや夜空の変化を体験することができます。

また、ナレーションは栃木県出身の声優・歌手の茅原美里さんなどが務めていて、8.1CHのサラウンドシステムが立体的な音響でドーム空間を包み込みます。また2台1組のプロジェクターでつなぎ目のない4k映像を描くことで、まるで宇宙にいるような迫力ある空間を体感できます。

デジタルのプラネタリウムは星の3次元データを基にさまざまな宇宙の情報を搭載していて、地球から宇宙の果てまでリアルにシミュレーションすることができます。

また、県内25の市と町のパノラマ映像を投影することも可能です。

(室岡久男副館長)「開館した当時の利用者の皆さんは大人になって、お子さんやお孫さんと来るようになりました。科学を好きになってノーベル賞をとるような子どもたちが出てくれれば嬉しいです。」幅広い世代が未来の技術にときめく科学館。いよいよ10月3日オープンです。

◎栃木県子ども総合科学館では10月4日、明治大学研究特別教授の杉原厚吉さんによる「錯覚」をテーマにした特別講演が行われるほか、10月から11月にかけてリニューアル記念イベントが数多く予定されています。
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