「誰もけがさせていない、あのクマは」 宇都宮市中心部のクマ 捕獲までの緊迫の4日間
6月6日から宇都宮市で目撃情報が相次いだ、クマ。
9日、JR宇都宮駅から直線距離で南東に約2キロ離れた住宅地で1頭が捕獲されました。野生動物の脅威に揺れた4日間を振り返ります。
「宇都宮市でクマを見た」
6月6日の夜以降、住民から目撃情報が相次ぎました。その日の午後8時半頃、栃木県庁から直線距離で北に1.5キロほど、近くに住宅地がある宇都宮市山本の道路でとちぎテレビのカメラマンもクマに遭遇していました。そして、日付が変わった午前2時ごろ、防犯カメラに映った衝撃の映像。通行人のすぐ前を駆け抜けるクマの姿が捉えられたのは、宇都宮市中心部の繁華街オリオン通りでした。市や県によりますと、市の中心部でクマが目撃されるのは初めてのこと。その衝撃は大きく、市は初めて危険鳥獣対策本部を設置して警察や猟友会などと周辺のパトロールを行いました。
(県自然環境課野生生物・鳥獣対策班 丸山哲也班長)
「本来の生息地から離れているところに現れることが非常に稀」
クマは中学校の校庭にも出没し、部活動は中止に。そして、週明けの月曜日。市は児童生徒の安全を考え、市内全ての小中学校を臨時休校としました。普段は児童の声が響く校庭にその姿はなく、市民生活に大きな影響が出ました。同じ日の8日、日中に目撃情報はなく、事態が動いたのは辺りが暗くなり始めたころでした。写真は、陽南中学校の周辺で撮影されたものです。日をまたぐころまで麻酔銃や箱罠の使用が検討されたものの、姿を確認できず、捕獲には至りませんでした。その後、日付が変わった午前2時過ぎには、宇都宮市川田町の道路を走るクマを視聴者が撮影していました。
市内中心部を転々と移動し、人前に何度も姿を現わしているのに捕獲できないクマ。しかし、あと一歩という瀬戸際の瞬間もありました。9日朝、平松本町のマンションに設置された防犯カメラの映像には、駐車場を挟んでクマの少し後ろをパトカーが走る様子が捉えられていました。クマは宇都宮大学峰キャンパス付近にも。全ての学部と研究科が休講となりました。
初めてクマが目撃されてから3日後の9日昼過ぎ、事態は急転直下の局面を迎えます。宇都宮市東簗瀬1丁目の奈坪川を泳いでいるクマを視聴者が撮影していました。警察や宇都宮市、猟友会が民家の敷地内でクマ1頭を発見。午後1時50分から捕獲作業を開始しました。庭の軒下にうずくまるクマを、県から要請を受けた宇都宮動物園の職員がフェンス越しに麻酔銃を発射。3発目がクマの胸に当たり、捕獲に成功しました。
(麻酔銃を撃った 磯さん)
「動物園のクマよりデカい。クマが走ったり襲いかかったりする心配で緊張した。フェンスもあり警察官が守ってくれたので信頼して撃った。」
市によりますと、捕獲されたクマはオスのツキノワグマの成獣で、体重は約100キロでした。クマによるけが人は出ませんでしたが、市は民家にクマが侵入した場合の規定に従い殺処分しました。
市は、今回捕獲したクマのほかに別の個体がいる可能性を視野に見回りを続けています。これまでに2頭同時に見たという情報は入っていません。市では、これまでに目撃された場所から採取したクマの毛をDNA鑑定し、捕獲した個体と同じかどうかを検証しています。
クマに翻弄された4日間。市には、「クマを生かす方法はなかったのか」という怒りや悲しみを訴える問い合わせが20件以上寄せられているということです。
(麻酔銃を撃った 磯さん)
「誰もけがさせていない、あのクマは。安心した」
防犯カメラなどに映ったクマは、必死に逃げているようにも見えます。しかし、去年県内でもクマに人が襲われて大けがをする被害が起きている以上、危険性は否定できません。県庁所在地、それも繁華街や住宅街でおきた今回の事案の衝撃は大きく、山間部だけではない、対策の必要性が投げかけられました。
9日、JR宇都宮駅から直線距離で南東に約2キロ離れた住宅地で1頭が捕獲されました。野生動物の脅威に揺れた4日間を振り返ります。
「宇都宮市でクマを見た」
6月6日の夜以降、住民から目撃情報が相次ぎました。その日の午後8時半頃、栃木県庁から直線距離で北に1.5キロほど、近くに住宅地がある宇都宮市山本の道路でとちぎテレビのカメラマンもクマに遭遇していました。そして、日付が変わった午前2時ごろ、防犯カメラに映った衝撃の映像。通行人のすぐ前を駆け抜けるクマの姿が捉えられたのは、宇都宮市中心部の繁華街オリオン通りでした。市や県によりますと、市の中心部でクマが目撃されるのは初めてのこと。その衝撃は大きく、市は初めて危険鳥獣対策本部を設置して警察や猟友会などと周辺のパトロールを行いました。
(県自然環境課野生生物・鳥獣対策班 丸山哲也班長)
「本来の生息地から離れているところに現れることが非常に稀」
クマは中学校の校庭にも出没し、部活動は中止に。そして、週明けの月曜日。市は児童生徒の安全を考え、市内全ての小中学校を臨時休校としました。普段は児童の声が響く校庭にその姿はなく、市民生活に大きな影響が出ました。同じ日の8日、日中に目撃情報はなく、事態が動いたのは辺りが暗くなり始めたころでした。写真は、陽南中学校の周辺で撮影されたものです。日をまたぐころまで麻酔銃や箱罠の使用が検討されたものの、姿を確認できず、捕獲には至りませんでした。その後、日付が変わった午前2時過ぎには、宇都宮市川田町の道路を走るクマを視聴者が撮影していました。
市内中心部を転々と移動し、人前に何度も姿を現わしているのに捕獲できないクマ。しかし、あと一歩という瀬戸際の瞬間もありました。9日朝、平松本町のマンションに設置された防犯カメラの映像には、駐車場を挟んでクマの少し後ろをパトカーが走る様子が捉えられていました。クマは宇都宮大学峰キャンパス付近にも。全ての学部と研究科が休講となりました。
初めてクマが目撃されてから3日後の9日昼過ぎ、事態は急転直下の局面を迎えます。宇都宮市東簗瀬1丁目の奈坪川を泳いでいるクマを視聴者が撮影していました。警察や宇都宮市、猟友会が民家の敷地内でクマ1頭を発見。午後1時50分から捕獲作業を開始しました。庭の軒下にうずくまるクマを、県から要請を受けた宇都宮動物園の職員がフェンス越しに麻酔銃を発射。3発目がクマの胸に当たり、捕獲に成功しました。
(麻酔銃を撃った 磯さん)
「動物園のクマよりデカい。クマが走ったり襲いかかったりする心配で緊張した。フェンスもあり警察官が守ってくれたので信頼して撃った。」
市によりますと、捕獲されたクマはオスのツキノワグマの成獣で、体重は約100キロでした。クマによるけが人は出ませんでしたが、市は民家にクマが侵入した場合の規定に従い殺処分しました。
市は、今回捕獲したクマのほかに別の個体がいる可能性を視野に見回りを続けています。これまでに2頭同時に見たという情報は入っていません。市では、これまでに目撃された場所から採取したクマの毛をDNA鑑定し、捕獲した個体と同じかどうかを検証しています。
クマに翻弄された4日間。市には、「クマを生かす方法はなかったのか」という怒りや悲しみを訴える問い合わせが20件以上寄せられているということです。
(麻酔銃を撃った 磯さん)
「誰もけがさせていない、あのクマは。安心した」
防犯カメラなどに映ったクマは、必死に逃げているようにも見えます。しかし、去年県内でもクマに人が襲われて大けがをする被害が起きている以上、危険性は否定できません。県庁所在地、それも繁華街や住宅街でおきた今回の事案の衝撃は大きく、山間部だけではない、対策の必要性が投げかけられました。
