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今市文化会館(日光)にピアノの音響く 48回続く音楽教室の発表会 慣れ親しんだ会場で最後

今年の夏に休館が決まっている、日光市の文化会館で23日、地元の音楽教室に通う生徒らの最後の発表会が行われ、慣れ親しんだ会場で日頃の練習の成果を披露しました。

日光市の今市文化会館で行われたコンサートは、栃木県の魅力を伝えるとちぎ未来大使でピアニストの大嶋浩美さんと、ピアノ講師の母・早苗さんが、自分たちの生徒の発表の場として毎年開いているものです。48回目となった今回は、生徒や卒業生あわせて37人が参加しました。

1977年に開館した今市文化会館には、世界的な名品「スタインウェイ」が置いてあります。母・早苗さんが「子どもたちに本物を経験してもらいたい」と思ったことから、第3回(1978年)の発表会からこの会場に舞台を移しました。しかし、施設の老朽化のため今年8月末での休館が決まっていることから、思い入れのあるホールでの開催はこれが最後です。

参加者の中には89歳の生徒もいて、腰のけがを抱えながらも支えられてステージに立ち、連弾を披露しました。

連弾を披露した池田敏子さん(89)は1999年の発表会から参加しているといい、「とても思い入れがある舞台です。思わぬ腰のけがで出られないと思っていたが、みなさんに助けてもらって出られた。忘れがたい思い出になりました」と話しました。

発表会を主催した大嶋浩美さんは「地元の大ホールでスタインウェイを弾けるのは、子ども達にとって非常に貴重な経験。この場所での発表会が最後というのは、とてもさみしいです。演奏者が舞台にいて、演奏を聴く観客がいる貴重な機会を、地元から無くしたくない」と述べました。
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