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栃木県内のコメ「概算金」 過去最高額に 消費者と生産者の声は

JA全農とちぎは、コメを出荷した生産者に一時的に前払いする2025年の「概算金」についてコシヒカリでは60キロあたり2万8,000円と過去最高額にすることを決めました。

コメの概算金は、JAグループがコメを生産者から集荷するときに一時的に前払いするお金で、店で売られる新米の価格に影響します。

JA全農とちぎによりますと、県内各地の農協に伝えた概算金は、県の主力品種である「コシヒカリ」で60キロあたり2万8,000円と、前の年より1万1,700円高くすると決めました。

コシヒカリ以外の県内の主な品種では、「とちぎの星」と「なすひかり」がいずれも60キロあたり2万7,400円、「あさひの夢」が2万7,200円とそれぞれ前の年より1万1,700円高くなっています。

いずれも現在の算出方法になった2008年のコメ以降最も高い額になっています。

コメの買い取りを巡っては、JAグループとそのほかの集荷業者の間で競争が激しくなっていて、JA全農とちぎは「生産者が安心して農業を継続できる水準と消費者に安定して供給できる金額を意識した」としています。

消費者と生産者の両方が納得できるコメの価格を。

宇都宮市内にあるスーパーマーケットで買い物をする客からは適切な価格設定を求める声が聞かれました。

消費者
「価格が上がったという実感あるが、農家の苦労がある中でコメを届けてくれているので、農家も消費者も満足できる仕組みがあれば」

この店では、9月中旬ごろから店頭に新米が並ぶ予定だということですが、担当者は価格や供給量の動向を注視したいとしています。

フードオアシスオータニ宇都宮駅東店・山口知宏副店長
「過去に例がないような状況。お客様のニーズにこたえられるような量・価格を打ち出していきたい」

一方、コメの生産者にあたる県内の農家は概算金の引き上げについて、農業機械や肥料の価格が高騰しているので助かると話す一方で、懸念もあるといいます。

県内の農家
「良い面も悪い面もある。スーパーのコメ相当高くなるから“コメ離れ”が心配。
(コメ離れの反動で)来年になったらコメ安くなるのでは」