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栃木県は『史上最も暑い夏』 熱中症搬送者も増加 恩恵受けた行楽地も

この夏の暑さについて、宇都宮地方気象台のデータによりますと、宇都宮は「統計史上最も暑い夏」だったことがわかりました。また熱中症の疑いで搬送された人の数も2010年以降、2番目に多くなりました。

宇都宮地方気象台によりますと宇都宮の2025年6月から8月までの平均気温は、速報値で26.8℃で、観測史上最も高くなったことがわかりました。

これまでの観測史上1位だった2024年と2023年の26.1℃より、0.7℃高くなっています。

県内では、8月5日に佐野の最高気温が観測史上2番目に高い40.2℃を記録するなど35度以上の猛暑日が相次いでいて、宇都宮では2025年に入ってから8月31日までに、猛暑日の日数が26日と統計史上最も多くなっています。

気象台はこの記録的な高温の原因について、寒気と暖気の境目である偏西風が平年より北を流れていたため、日本の上空が暖かい空気に覆われやすかったことなどをあげています。

また県によりますと、県内で熱中症の疑いで搬送された人の数は、2025年6月から8月までに速報値で1,322人でした。2024年の同じ時期の確定値と比べると241人増えていて、現在の統計の取り方になった2010年以降2番目に多くなりました。

症状別では、亡くなった人が2人入院が必要な「重症」が33人などとなっています(「中等症」が520人「軽症」が767人)。

また、年齢別では、「65歳以上」の高齢者が721人と全体の約5割以上を占めたほか、「18歳以上65歳未満」が470人などとなっています(「7歳以上18歳未満」が123人「7歳未満」が49人)。

県消防防災課の担当者によりますと、屋外か屋内かに関わらず誰でも熱中症になる可能性はあるといい、引き続き適切なエアコンの使用や、こまめな水分や塩分の補給など対策を呼びかけています。

この暑さのなか県内ではにぎわいを見せた所もあります。

採石場跡地を活用した宇都宮市にある大谷資料館。地下30メートルの坑内の気温は、8月でも15℃ほどであることから多くの人が訪れました。8月の来館者の数は、約9万8,000人と、2024年の同じ時期より1万人ほど増え、史上最も多くなったということです。

また、真岡市にある屋外プール「一万人プール」では、今シーズンの営業期間である31日までの45日間で17万8,000人余りの人が訪れ、過去25年間で3番目に多くなりました。

今後の暑さについて、気象庁の3か月予報では、関東甲信は9月と10月について平年より気温が高いと予想されています。