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ご当地サーモン 美味しさの秘けつは水とイチゴ 宇都宮市が試食会

「水道水のきれいさをPRするにはどうしたらよいか」宇都宮市がブランド化を目指し浄水場で挑戦している全国的にも珍しいニジマスの養殖事業で初めての試食会が行われました。臭みがなく食べやすいと好評で美味しく育てるための餌にはなんと栃木県の特産品、イチゴが使われているんです。

日光連山を望む自然豊かな風景が広がる場所に小さな池があります。中を覗いていみると、丸々と太った体長50センチから60センチの大きなニジマスが泳いでいます。宇都宮市白沢町にある白沢浄水場では、処理する前の地下水をためて水質を確かめるための「監視用の池」で養殖を行っています。魚は栃木県が品種改良した大型のニジマス「ヤシオマス」です。産卵しないため、その分の栄養が身に回り肉質が良くなるのが特徴です。

エサにも大きな特徴があり、傷がついて売れない栃木県特産のイチゴを液状にしたものが混ぜられています。水道水の水質とイチゴをかけ合わせ「うつのみやストロベリーサーモン」と名づけられました。

ここの地下水の水温は、年間を通じてマスが活動的になる15度ほどに保たれているため、成長が早くおよそ1年で出荷サイズの2キロほどに育ちました。

そして23日、マスコミ関係者向けの試食会が行われました。そこで提供されたのはストロベリーサーモンの刺身。サケを思わせるようなオレンジ色の身にほんのり脂が乗っていて、とちぎテレビの記者もさっそくいただいてみました。試食した人の評判は上々で市の担当者は手ごたえを感じたようです。

市は、2024年1月から養殖に取り組んだ100匹のうち7割ほどをこの冬に水揚げをしていて、販路の構築に向けて栄養成分の確認やテストマーケティングを行っています。残りは、3キロほどに育て今年の春ころに出荷するほか、今の2倍くらいの数が育てられる池を作っています。

市は、これまでにも水道水のペットボトルを販売していて国際的な品質評価のコンテストで金賞を受賞しています。今度はイチゴを食べた魚が新たなご当地ブランドになるかもしれません。
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