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「安全登山につながれば」大田原高校山岳部 茶臼岳を再現したジオラマ寄贈

8年前、那須町で登山講習中の雪崩により生徒と教諭合わせて8人を亡くした大田原高校の山岳部が、事故現場周辺の山を再現したジオラマを制作し、多くの登山客が利用するロープウェイに寄贈しました。

那須町湯本の那須ロープウェイ山頂駅です。雪崩事故があった茶臼岳の9合目と駅を往復し、毎年多くの観光客や登山客が利用しています。ここに茶臼岳周辺の南北およそ1.7キロ、東西2.7キロを3400分の1のサイズで再現したジオラマが展示されています。

制作したのは大田原高校山岳部の7人です。山岳部は8年前の2017年3月、部活動の登山講習中に茶臼岳で雪崩に巻き込まれ、生徒と教諭あわせて8人が亡くなりました。事故後、安全登山への取り組みや地域貢献の活動を続けていて、ジオラマの制作もその一つです。

事故現場を含めた茶臼岳周辺の地図を元に、板状のプラスチックを等高線ごとに切り出し、およそ60枚重ねて山の形を再現しました。樹木が密集している場所は園芸用ネットを細かく刻み、登山道は麻ひもで作りました。

生徒らは、去年の7月と9月の2回茶臼岳に登り、登山者の目線で見た地形を反映させたということです。

(山岳部 松本丈治部長)
「山頂付近は全然木がはえていなかったので、こだわってつくりました。登った時に危険だと思ったところなどを再確認できて、安全登山にもつなげられたと思います。ジオラマを見て地形を理解してもらい、安全に茶臼岳付近の山登りを楽しんでもらいたい」

(山岳部顧問 高梨和幸教諭)
「生徒に地形を覚えてもらおうと作ることにしました。道迷いが事故の元凶になるので、地形を理解することに役立ててほしい」

ジオラマは、那須ロープウェイ山頂駅に、今シーズンの営業期間の12月中旬ごろまで展示されます。
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