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「作るほど赤字」 コメ価格下落見通しに栃木県内の農家悲鳴 

栃木県内でも新米の収穫が各地で行われる中、今年はコメの価格が大幅に下がる見通しとなっています。供給不足で価格が高騰した「令和の米騒動」から一転、コメ農家は「赤字が確定」と厳しい状況を口にします。

JAグループはコメ農家に前払いする、2026年度産のコメの「概算金」を各地で発表し、米どころの新潟県では、コシヒカリの玄米60キロ当たりが、前年比38%減の1万8500円に決まるなど大幅な下落が相次いでいます。

栃木県では昨年度、コシヒカリが過去最高の2万8千円、その後、さらに3千円が追加されて3万1千円となりましたが、他の地域と同様に大きく下がることが見込まれています。概算金は店頭価格に影響するため、消費者にとっては耳寄りな情報ですが、こうした背景には、去年のコメが大量に余っている状況があります。

農林水産省は2日、備蓄米の買い戻し分を除いても、2027年6月末時点のコメの民間在庫量が最大283万トンに達する試算を公表し、過去最大の在庫量を大幅に上回る水準となっています。

さくら市のコメ農家、岡田伸幸さんです。市内で100か所ほどの田んぼを管理し、大規模にコメを生産しています。業者の間でコメの獲得競争が起き価格が高騰、供給不足と騒がれた「令和の米騒動」から一転、供給過多となっている状況を岡田さんは次のように話します。

(岡田農園 岡田伸幸代表)
「去年からまるでジェットコースターのようだ。今年は赤字確定」

岡田さんは、去年の概算金と比べて半分以下の下落になると予想していて、燃料費や資材の価格高騰もあいまって「コメを作れば作るほど赤字。非常に厳しい状況だ」と気をもんでいます。

倉庫には、来年用の肥料や資材が積まれていて、値上げされる前に確保することで少しでも経費を抑える対策を行っています。しかし、冷蔵庫の中を見てみると、まだ去年のコメが保管されていて、取引先が引き取りにこないケースもあるということです。

(岡田農園 岡田伸幸代表)
「当年は主食用が多いが来年は8割減で飼料用などに舵を切る予定」

県内の概算金は、JA全農とちぎが例年、8月末に決めていますが、こうした状況を踏まえ、9月初旬に決定するとし、近く会議を開く予定です。